食器棚 2011.05     
上の娘に造ってやった玄関ボックスの仕上がりを見たのだろう、下の娘から注文が来た。
食器棚を作れとのことである。
構造的には、「うらさん式あられ組み工法」でまったく問題は無いが、同じ工法では面白みがない。
ふと、新しい「あられ組み工法」を考えた。俄然やる気が出てきた。

材料を切り出したところです。

見て分かるように
今回は、板の長さは同じ長さの板を必要枚数切り出しただけです。

左は板矧ぎの様子です。
これだけでは、まだ 何がNEWなのか分かりません。

左下が 板矧ぎを完了したものです。
要するに、同じ長さの板を、互い違いに板厚分だけずらせただけのことです。

右下が、今までのものです。板厚2枚分だけ、長さを変えたものを張り合わせたものです。加工の手間がまったく違います。
NEW工法
今までのもの

組み上げたところです。
従来工法との差は、ほとんどの人が気がつかないと思います。組み立ての感触はまったく変わりません。
接合は、ビス止めとしました。
この注文主は、あとで色々と追加が有る人なので防衛策です。その分、穴ぼこだらけですが致し方ないところです。追加注文が収まったら、穴ぼこは埋めれば良いでしょう。
左下は、扉です。結合は得意の雇い実矧ぎです。扉金具には スライド兆番をはり込みました。
  
左の写真が、出来上がったものです。
ナカナカのものです。「新うらさん式あられ組み工法」は、どうやら成功です

左下の写真が最終仕上げを終わったものです。最終の磨きは #240です。
仕上げ塗装は、柿渋を使いました。上柿渋色人と上柿渋の仕上げです。
今度の注文主は 薄い色が要望のため、上柿渋色人は原液を4倍程度の水で薄めたものを使いました。このレベルに薄めるとムラが少なくて扱いやすいです。

仕上がりは、ナカナカ味のある物になりました。  満足、満足です。
注文主の家にセットしたところです。
3歳の孫娘が「ステキ! ジッチャンカッコイイ!」と ほめてくれました。